戦後70年あまりたった現在、平和なれした日本人には戦争は遠いものになってしまったようです。でも、その前の70年ほどの間、日本は戦争をくりかえしていたのです。日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦、満州事変から日中戦争、アジア、太平洋戦争と。その事実を日本人はどれだけ正確に知っているのでしょうか?
今年も市民の皆さんから寄贈された戦時中の貴重な資料を中心に展示します。はるかな戦場の兵士から届いたハガキ、沼津市を火の海としたB29爆撃機が落とした焼夷弾、出征兵士に贈られた日の丸寄せ書き、金属不足で作られた陶製の水筒やおろし金、子ども向けの「少国民新聞」など。
私たちの郷土が本土決戦の地になっていたかも?
当時日本軍はアメリカ軍の上陸に備えて、富士川室野・愛宕(むろの・あたご)地区に高射砲陣地(こうしゃほうじんち)を作りはじめました。人手不足、物不足、生活が苦しくなるなか「一億総特攻」「総玉砕」(そうぎょくさい)のかけ声で、すべての人々、物を動員していたことが戦時中の町や村役場資料からわかります。
福島原発事故から5年、いまだに溶け落ちた核燃料取り出しのめどが立たず、汚染水も処理しきれないでいます。広範囲にまき散らされた放射性物質は、そのごく一部が黒い袋につめられ積み重ねられたままです。広島・長崎・ビキニ・福島と、日本の核被害は殺人兵器から平和利用へと名は変わっても続いています。電気も作るが原爆の材料も作る原発、改めて考えてみましょう。
今年は憲法公布70年。「憲法守ろう」「憲法改正」の声が強まる中で、今、改めて憲法のあり方が問われています。”憲法ってどういうもの?””立憲主義ってなに?””日本国憲法に何が書いてあるの?”など、はじめて憲法を学ぶ人にもわかりやすく展示します。
◎パネルシアター、大型紙芝居、大型絵本の読み聞かせなど ◎戦争中のくらし再現コーナー 戦争中の子どもたちの食べもの、あそび… ◎絵本やマンガもあるよ
13:00~15:00 戦争と平和のDVD上映 15:00~16:00 戦争と平和を語り継ぐ(語りべのお話)